ブランド
旨味と香りが際立つ白醤油「しろたまり」
日東醸造
- 1938年
- 白醤油
- 蜷川洋一
歴史
本物のしょうゆ作りを追い求めて
私たちの創業は1920年代に、神谷末吉が碧南市にしょうゆ・ソースを製造する商店を開業したのがきっかけです。
1938年その商店を受け継ぎ、初代社長の蜷川忠一が日東醸造株式会社を設立しました。
「白たまり」は「白しょうゆ」の別称で江戸後期の文献にも残っており、1800年頃に三河国新川(現・愛知県碧南市新川町)で生産が始まったと伝わっています。
1988年頃、私の父である先代が「今の『白しょうゆ』は、初代から引き継いだ頃の味とは違う。昔の味を復活させたい。」と研究・試作を始め、いつしかそれが自分の夢となり、私は究極の「白しょうゆ」をつくる決心をしました。
原料の重要な要素である美味しい水を求めて山里に入り、水源の近くの廃校となった小学校を改装して仕込蔵とし、1993年に製造を開始しました。
国産小麦で作った小麦麹を通常の2倍もの量を贅沢に使用し、食塩と活水器を通した水を加えて仕込む「三河しろたまり」は、苦労の末に辿り着いた究極の白醤油といえる自信作です。
特徴
素材・製法・環境すべてにこだわり抜く
「しろたまり」は、味にこだわる方の間では「究極の白醤油」と呼ばれていますが、法律的には醤油と呼ぶことができません。
その理由は、日本農林規格(JAS)が定める醤油の品質表示基準で必須の原料である「大豆」を全く使っていないからです。
1万リットルの仕込みに一粒でも加えれば醤油と表示できるのですが、それよりも白醤油としての究極の「おいしさ」と「色の美しさ」を追求する方を私は選びました。
「しろたまり」の麹は地元愛知県産小麦100%で、大豆は全く使用しません。
そのため、小麦の甘さと香りが最大限に感じられる醤油になっています。
また、伊豆大島の伝統海塩「海の精」を原料に化学調味料・保存料を一切使わず、さらに水も水道水ではなく、愛知県の奥三河、足助町の山あいの井戸水を使用しています。
木桶仕込みによって自然が育んだ深い風味を、ぜひご賞味ください。
お客様へ
小麦由来の甘さ、旨さと香りを楽しんで
白醤油の生産量は醤油全体の1%弱で、醤油の中でも非常にマイナーな存在です。
生産の中心である三河地方や愛知以外の方には馴染みのない醤油でしょう。
その中でも「しろたまり」は、日東醸造でしか醸造されていません。
しろたまりの最大の特徴は、色の淡さ、小麦由来の甘さ、旨さと香りです。
生ウニやイカの刺し身に、つけ醤油として使うと素材の甘味がぱっと引き立ちます。
煮物に使うと素材の色味を損ないません。
プロの料理人さんにも愛好家がおり、淡い色に仕上げたい吸い物や茶碗蒸、だし巻き卵などによく使い、特に卵料理との相性が良いと聞いています。
しろたまりを初めて使われる方には、まずは試しにどなたにでも失敗なくお料理できる「三河白だし」をお使いいただくことをオススメします。
「しろたまり」にしか出せない、味わいをぜひ楽しんでください。