1582年に甲州で創業した印傳屋は、もとは諏訪で武具をつくる職人だった上原家がルーツ。
甲州印伝は江戸時代、上原勇七が鹿革に漆付けをする独自の技法を創案したことが始まりです。
印伝という名前の由来は印度伝来の略。
17世紀にオランダの東インド会社から輸入した鹿革を用いた事からこう呼ばれています。
日本古来の吉祥模様から、インドの更紗模様までさまざまな表現が特徴です。
古くから日本人に愛用されてきた鹿革と、あでやかな美をそえる漆。
その美しさは、粋を好む江戸の町人たちを魅了します。
そして巾着などの小物が数多く作られました。
現在では伝統技法はさらに進化して、新しいデザインの印伝が生まれました。
またオリジナルブランドの展開や海外ブランドとのコラボレーションにも取り組んでいます。
柔らかく軽い鹿革と、時とともに色艶が冴え、光沢に深みが増す漆との調和。
ぜひ一度手に取って感じていただけたら幸いです。