ブランド
近代のモダンを現代風におもしろく
MAJIKAO
- 2019年
- 京友禅
- 岡島大策
歴史
伝統を受け継ぎ今にいかす
MAJIKAOは京都で19世紀から続く京友禅の染物屋、岡重から生まれたブランドです。
京友禅は手描きや手染めで描かれる珍しい文様染めとして世界中に知られています。
1990年以降、岡重はその技術を着物以外の世界にも広げようとブランドをつぎつぎと立ち上げます。
そのひとつがMAJIKAOです。
岡重が所有する羽織の裏地の見本帳には、約500点の図案が収められています。
その始まりは約100年前、2代目の岡島重助の頃までさかのぼります。
重助が羽裏を専門に染色を営んでいたことから羽裏の図案帳がつくられました。
またその図案は、さまざまなジャンルの美術品に関心があった重助の影響で、西洋絵画の香りのするモダンなものが多いのも特徴です。
岡重が代々生み出してきた羽裏柄が伝統柄でありながら、いまでも新しいと感じるのはそのためです。
私たちは岡重が「見本帳」として継承している羽裏柄を復刻して、みなさまの生活を彩る商品を製作しています。
特徴
羽織の裏地を今こそ表舞台に
羽織は16世紀の武士が身につけたのが始まりと言われています。
その後、江戸時代では町人も着るようになります。
しかし、17世紀以降贅沢が禁止されると、風流を好む人びとは羽織の裏地に鮮やかな文様を使いはじめます。
見えないところに贅をつくすようになり、誕生したのが羽裏柄です。
さらに、19世紀になり西洋からの文化が入ってくると、羽裏柄にも西洋絵画のような鮮やかな色づかい、斬新なデザインのものが描かれるようになります。
このころ作られた図案は500点ほど。
岡重に「見本帳」として残されています。
これらの図案には古典柄もありますが、多くはモダンアートのようなデザインで、いまの私たちが見てもまったく古さを感じません。
そこで、私たちはずっと裏に隠れていた羽裏を、今こそ表舞台に出して、多くの方に見て頂きたいと思いました。
生地は岡重につたわる「型友禅」や「ろうけつ染め」だけでなく、現代の技術も取り入れて染めています。
MAJIKAOは、これからも羽裏柄の魅力をつたえる商品をお届けします。
お客様へ
100年前の図案を気軽におもしろく
私、岡島大策は自転車部品メーカーに勤務した経験があるほど自転車が好きです。
そのため最初に発表したのは、ハンドルのバーテープやサイクルキャップなどのサイクル用品でした。
現在は、さまざまな企業と組んで幅広い商品を生み出しています。
最近では、TABIRAのスニーカーが注目されています。
モダンでポップなデザインが、日本ばかりでなく海外の方にも好評です。
またお客さまのご要望を受けてつくる1点物や、店舗の暖簾装飾などのお誂えも承っております。
岡重が所蔵する羽裏の図案はショールームでご覧いただけます。
お気軽にご用命ください。
今後は羽裏本来の意味に立ち返って、羽裏柄が表に出ないエプロンやジャケットなどもつくっていきたいです。
私たちの商品を通じて、羽裏柄の面白さを体感して頂けたらうれしく思います。