ブランド
ご縁を結ぶツールとしての工芸品
ユーエンアート
- 2020年
- 漆器
- 徳本美由紀
歴史
木材・金属加工から出発した強みを生かす
ユーエンアートは、天然木と金属を融合させたオリジナリティ溢れる手作り漆器を製造・販売している京都府向日市にあるブランドです。
もともとは木型やプラスチック樹脂、金属の加工を請け負う下請けの会社でしたが、縁あって仏具を製作するようになり、2020年には長年培ってきた加工の技術を生かした漆器の工房を始めました。
天然木と金属という異素材の組み合わせは、高度な技術と経験が求められる世界。
絶妙な手仕事により、大量生産では出せない温かみのある作品が生まれます。
ユーエンアートという社名は、「優艶」な漆器と、使い手とのご縁を結ぶ「結縁」を掛け合わせたものです。
私たちの漆器で、たくさんのお客様に笑顔になっていただきたいという想いを込めて、ひとつひとつ丁寧に手作りしています。
特徴
金属×天然木の見事なマッチング
ユーエンアートでは、天然木と金属をすべて自社で加工して製品をつくっています。
漆器は、天然木を十分に乾燥させ、その変化が安定した段階で木地を製作するため、一足飛びにはいきません。
木は温度や湿度によって膨張・収縮してしまうので、その点も綿密に計算しながら木地を加工します。
機械で加工する部分も長年の勘と技術が必要で、簡単にはいかないのです。
木地ができあがると、手作業で丁寧に磨いていきます。
この研磨作業は、滑らかで美しい漆器を生み出すために、丹念におこなわなければなりません。
その後、「摺漆(拭き漆)」や「目はじき塗り」などの手法で、何度も漆塗りの工程を繰り返します。
適切な温湿度管理をしながら複数回行うことで、鮮やかで美しい光沢が生まれます。
また、金属素材を組み合わせることで、唯一無二の製品を生み出します。
金属は木材と対極にあり「変わらない」のが特徴です。
これらを融合させることができるのは、木材加工と金属加工のどちらにも精通している職人だけなのです。
お客様へ
他にはない異素材コラボの漆器をぜひ
私たちは、もともと得意としていた木材・金属加工のノウハウに、その後培った漆塗りの技術をミックスさせることで、革新的な漆器を生み出してきました。
天然木は、製造過程で割れやヒビなどが起こることがあり、取り扱いが難しいのですが、自社で一貫生産することにより、最後のできあがりまで微調整できるのが私たちの強みです。
日本古来から受け継がれてきた漆器の良さを、たくさんの方に知っていただき、お気に入りの飲み物を楽しみながら、ささやかな幸せを感じていただけたら幸いです。
「漆器は高い」「手入れが大変」というネガティブな印象を持たれている方もいらっしゃいますが、実際に一度使ってみると、「飲み物が美味しくなる」「使い心地が良い」と手放せなくなる方も多くいらっしゃいます。
これからもお客様の声に耳を傾け、暮らしを豊かにする漆器を創り続けていきますので、漆商品を是非、暮らしの中に取り入れてみてください。